ジョブガントチャートとは

 ガントチャートは、棒グラフの一種で、横棒によって作業のスケジュールを表したプロジェクト管理や生産管理などで作業の管理に用いられる表の事で、1910年代にアメリカ人のヘンリー・ガントによって考案されました。

 ジョブガントチャートは、縦軸にジョブを取り、横軸に日時を取ってジョブの各作業が処理される時間帯を矩形で視覚的に表現します。(縦軸がマシンのガントチャートもあり、単にガントチャートと呼ぶ場合はこちらを指します。マシンガントチャートの詳細については、「マシンガントチャート」を参照してください。)

サクラスケジューラのジョブガントチャート

 サクラスケジューラのジョブガントチャートは、下の図のようになっています。(画像をクリックすると別ページに拡大表示できます。)

ジョブガントチャート

 灰色の矩形は固定ジョブから派生する作業を表しています。縦軸にジョブを取っているので、固定ジョブの行の矩形はすべて灰色になります。サクラスケジューラの扱う技術的順序は複雑に分岐・結合します。そのため、同一時間帯に同じジョブの作業を別のマシンで処理していることがあり、矩形が重なる場合があります。また、網目模様の部分が前段取り、そして斜線模様の部分が後段取りを表しています。

 サクラスケジューラでは、チャートの各矩形をクリックするとその作業の詳細内容を表示します。作業やジョブを検索することもできます。検索するとその作業またはジョブがチャートの中央になるようスクロールし、作業の場合は強調表示します。また、各行を右クリックすると、当該ジョブの先頭または末尾の作業にスクロールできます。なお、1週間表示、1日表示、または1倍表示を切り替えることもできます。

 ジョブガントチャートによって、各ジョブの各作業がどのマシンで何時開始し、どれくらいの時間で処理されるのかを視覚的に把握できます。また、末尾作業の完了時刻が当該ジョブの生産完了時刻を意味するので、そのジョブが納期に間に合うかどうかが一目瞭然となります。さらに、各ジョブの先頭作業と末尾作業の間隔がそのジョブの生産リードタイムを表しており、間延びしているジョブがないかどうか確認して生産リードタイムの短縮に役立てられます。